#Positive Psychology

市民権を得た「SNS疲れ」

「SNS疲れ」という言葉はすっかり市民権を得たものになりました。
 
心理学の研究者たちは、facebookの使用時間の長さと幸福感低下の関係性を指摘しており、様々な場所で「SNSデトックスをしよう!」「もっと本を読もう!」「大事な人ともっと時間を過ごそう!」というメッセージを目にします。


 
さてあなたはどうですか?
 
「そうそう、私もデトックスしたい!」と感じていますか。もしくは既にSNSの利用をやめましたか?それとも「楽しいし役立ってるからやめるつもりはない」と感じているでしょうか。

 
正直、SNSを利用するしないは個人の自由です。単純に良し悪しを決めることはできません。「SNS利用が孤独感を軽減する」という調査結果もあります。
 
でも、例えばデトックスをしたことによってこれまでつながっていた人とつながることができなくなり、うしろめたさや焦燥感を感じ、次第にそのことがストレスになり始めたら、すっかりやめてしまうという選択はあなたには合っていないのかもしれません。反対に「私はSNS活用派」と決めていても、使用時間のコントロールに頭を悩ませていたとしたら、活用方法に工夫が必要です。
 
では、どうすればよいのでしょう。

“あなたにとって”価値のあるSNSの使用法って?

一番大事なことは、どんな選択をしてもあなたがその活動を楽しんでいて「価値がある」と感じているかどうかなのです。では、「あなたにとって価値のあるSNSの使用法ってどんなものですか?」と聞かれたら、あなたはどのように答えるでしょうか。
 
それを見極めるためには、SNSをひとくくりにして評価するのでなく、SNS上(もっと言えばインターネット利用上)での一つ一つの活動を吟味して、なぜその活動を行っているのか、それは自分が理想とする生き方や達成したい目的・目標にとって重要かどうかを判断することが必要です。
 
これをやってみることで、あなただけの「SNSユーザーポリシー」が出来上がります。

あなた自身のためのSNSユーザーポリシー

では、やってみましょう。
 
紙を出して以下を書き出してみましょう:
 
 
①あなたがSNS上で行っている活動をすべて箇条書きにします

例:
・友人・知人の投稿を閲覧する
・友人・知人の投稿を閲覧し「いいね」などの反応をする
・メッセンジャーで連絡を取り合う
・ニュースを閲覧する
・写真を投稿する
・近況報告をする
・イベント告知を行う
・楽しかったこと・美味しかったものを投稿する

 
 
②上記リストのそれぞれの文章の横に、それらの活動を行う理由を記していきましょう

例:
・友人・知人の投稿を閲覧する → 何をやっているか興味がある
・友人・知人の投稿を閲覧し「いいね」など反応する → つながりを維持するため
・メッセンジャーで連絡を取り合う → メールよりもやり取りがはやい

 
 
③次に、上記の一つ一つが本当に必要か、必要であるとしたら他に効果的・効率的な方法があるかについて考えます。
 
ここで大事なのは一般的な考えで判断しないことです。あくまであなたの価値観に合致するか、あなたが理想とするあなた自身の「あり方」の実現につながることかどうかに焦点をあてることが鍵となります。
 
例えば、ある人は他者の投稿に反応することは「必要ないこと」と判断し、それよりも本当に親しい人とのプライベートな時間を大事にするべきだと気づくかもしれません。一方で別の人は様々な人と関わることで、自分の世界観をどんどん広げることに喜びを感じており、他者の投稿への反応は自分にとって大事な活動だと再認識するかもしれません。
 
 
さて、あなたのSNS活動リストには何が残ったでしょうか。もし残っていたらそれらにフォーカスして、これからも安心してSNS利用を楽しんでいきましょう。そして「必要でないもの」が無くなったことで得た時間を見積もり、それを何に使うか具体的な計画を立ててみましょう。何も残らなかった人も、安心して他のことを楽しみましょう。
 
これらをまとめて「ポリシー」として目に入る場所に貼っておきましょう。このポリシーですが、決してあなたを縛るためのものではありません。あなたが少しでも長く意義深い時間を過ごすために、一つ一つの活動に意識的になるための指針です。
 
SNSとの付き合い方に改善がみられるころには、あなたの生き方そのものにも、きっと良い変化が現れ始めるでしょう。
 
 
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参照:
Christine Garter, Three Eays to Find Happiness on Facebook, Greater Good Magazine (UC Berkeley), 2012年5月21日発行
https://greatergood.berkeley.edu/article/item/safe_online2
 
イローナ・ボニウェル, ポジティブ心理学が1冊でわかる本, 国書刊行会, 2015

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